沖縄市比屋根地域におけるオオヒキガエルの確認について
2024年9月15日(日)午後8時頃、沖縄市比屋根地域で、市民により、特定外来生物であるオオヒキガエル1個体が捕獲されたのでお知らせします。オオヒキガエルは、沖縄島には定着しておらず、2023年度に那覇港新港ふ頭地区や泊ふ頭地区に停泊する船舶内で捕獲されて以来の確認であり、沖縄島中部地域では初確認となります。生態系への影響が大きく、繁殖力も強いことから、発見された場合は早急に防除する必要があります。
確認場所の周辺では、他にもオオヒキガエルが潜んでいる可能性がありますので、姿を目撃したり、鳴き声を聞いたり、卵を発見した際には、沖縄県自然保護課または沖縄奄美自然環境事務所までご連絡をお願いします。
オオヒキガエルについて
オオヒキガエルは、アメリカ南部から中米、南米北部を原産とする国外由来のカエルです。県内では、大東諸島と石垣島に主にサトウキビ害虫駆除の目的で意図的に導入されました。その後、物資や建材等の輸送に伴い移入されたと推測されている個体が県内の複数の島で確認されましたが、現在までのところ大東諸島と石垣島だけに定着していると考えられています。
オオヒキガエルは大型になるカエルで、昆虫など小型の動物を大規模に捕食します。
さらに、強力な毒を分泌するため、カエルの捕食者への影響も懸念され、侵入先の生態系へ与える影響は甚大になると危惧されています。
もっと詳しく → 外来種図鑑「オオヒキガエル」
オオヒキガエルの特徴
オオヒキガエルは全長が8~15cm 程度で、耳腺が目立ち、背中にある一面のイボイボが特徴です。オスは「ボボボボボ・・・・」と機械音のような鳴き声をし、夜間には街灯等の光に集まる虫を捕食するために明るい場所に出没します。
沖縄奄美自然環境事務所HP「オオヒキガエルとシロアゴガエルについて」
(鳴き声もこのHPから確認できます。)
捕獲された個体について
- 捕獲日時:2024年9月15日(日)午後8時頃
- 捕獲場所:沖縄市比屋根地域
- 個体情報:体長135mm、体重230g、性別メス
- 捕獲経緯:市民が発見し捕獲。その後、県へ通報があった。
沖縄島におけるオオヒキガエルの確認状況
- 2011年8月に浦添市の港川地区から小湾地区にかけて発見されたことがあります。2013年12月までに約700匹が捕獲・排除され、その結果、根絶に至ったものと思われます。
- 2019年7月25日に那覇港新港ふ頭地区で1匹捕獲されたことがあります。
- 2023年7月から9月にかけて、那覇港新港ふ頭地区で5個体、2023年12月に、泊ふ頭地区に停泊する船舶内において1個体捕獲されています。その後、発見のあった港湾及びその周辺においてモニタリング調査を実施・継続していますが、生息の確認はありません。
ご協力のお願い
オオヒキガエルの定着地(石垣島、大東諸島)以外の地域において、本種の姿を目撃したり、鳴き声を聞いたり、卵を確認した場合には、できるだけ早く下記のいずれかの窓口まで通報をお願いします。
- 本サイト目撃情報投稿フォーム
- 沖縄県自然保護課(Tel:098-866-2243、e-mail:aa039004@pref.okinawa.lg.jp)
- 環境省沖縄奄美自然環境事務所(Tel:098-836-6400)
また、資材等の運搬や車両の移動時に紛れて侵入することがあるため、資材搬入の際には、オオヒキガエルがいないか、十分にご確認ください。
早期発見・早期防除へのご理解とご協力をお願いします。
※オオヒキガエルを捕獲した場合の対応
オオヒキガエルは、目の後ろにあるコブ(耳腺)を強く刺激すると毒液を出す場合がありますので、十分に注意し、直接素手で触れないようにしてください。
捕獲した場合は、ビニール袋などに入れて逃げないようにした上で、上記窓口へ通報してください(移動運搬はしないでください)。